2013年10月20日日曜日

地下鉄値下げ、大阪はやるのかやらんのかと思ったら、ほとんど値上げ。橋下さん大丈夫かいな?

久々のブログ。いつ書いたか忘れるぐらい前のような気がするが、今回はわりと身近な交通機関の料金の話。ロンドンほど高くはないが、パリやソウルやニューヨークに比べたら、やっぱり高いぜ、地下鉄。

それを、橋下市長が議会と対決して、安くするというから、おう、たまにはいいことやるじゃんと思っていて、報道をずっと見ていると、ナヌ!!!となったぞよ。

安くするのは、初乗り運賃のみだという。ほかは、来年の春に消費税転嫁、さらに、第二段階目の消費税転嫁もやるというのだから驚いた。大阪の市営地下鉄って、大黒字なのに、消費者還元なしかよと。

普通、初乗り運賃下げたら、連動して、他の区間も下がるものだが、初乗りの1区間だけ大幅に下げて、あとは、消費税転嫁って、どうよと思うだろうに。マスコミもマスコミで、値下げか否かと、いつもの論点の単純化。国民を馬鹿にしてるか、報じている方が馬鹿なのか。

ますます、報道においては、ネットのこまかな議論が重視される。新聞やテレビは断片的に恣意的なものという印象をまたまた強くしたできごとだった。

この橋下市長の値下げ論は、後日談があって、市長には、交通料金を決める権限はないそうな。なんでも、公営企業法という法律があって、企業管理者ちゅうねんけど、つまり交通局長の権限が絶大で、市長には、権限がないそうな。しかも、大阪市の条例でも、料金は、交通局長が決めるとなっていたから、橋下市長も慌てただろうな。

交通局長には、橋下市長が提案する初乗り1区間だけ20円を下げるのは、常識ではありえないとこだと、議会の委員会でのたまったと報じられている。維新のトップの威信の低下とは、ダブルぱんちじゃないだろうか?法律家なんだから、それぐらい勉強しておかないと。。。。トホホ。

どうせ民営化というのなら、パリやソウルやニューヨークみたいに、市内乗り放題一律料金にしてもらいたいものだ。10円を20円に下げるなんてみみっちいぜ。

MBS VOICE
     交通局トップも困惑


「市営地下鉄値下げ」 大阪市議会委で批判相次ぐ

大阪市の橋下市長が、市営地下鉄の初乗り運賃200円を来年4月から180円に値下げし、民営化が決まらなければ200円に戻すと表明したことに対し、18日に開かれた市議会交通政策特別委員会で各会派から批判が相次いだ。市交通局は、来春の値下げ延期を決めたばかり。市長による突然の方針転換に、同局幹部が「常識では考えられない」と答弁する一幕もあった。
 特別委では、自民党市議が「公共交通機関の運賃は市民生活に与える影響が非常に大きく、安易に上げたり下げたりしてはならない」と指摘。公明党市議は「なぜ、初乗り区間の利用者だけが恩恵を受けるのか。市長はさも素晴らしいネタのように言うが、(議会に民営化を認めさせる)カードにすらなっていない」と痛烈に批判した。
 市交通局は昨年、2015年4月を目標とする民営化での人員削減を前提に段階的な運賃値下げを発表したが、市議会で関連議案が可決されず、先月、値下げ延期を決めていた。一方、来年4月からの消費増税に合わせ、初乗り以外の値上げが検討されている。
 それだけに、藤本昌信・交通局長は「交通事業者の常識から言って考えられない話だが、市長の政治判断でもあり、一緒に話をしていきたい」と語った。
 一方、橋下市長は「値下げを政治的駆け引きに使うつもりはないし、脅しでもない」と理解を求めた。
(2013年10月19日  読売新聞)